会員新刊紹介(会報134号掲載)

『書物の環境論』

柴野京子 著

B6判,156ページ
定価1,260円 (1,200円+税)
ISBN 978-4-335-50125-8
2012年7月発行
弘文堂 刊

最初の本の担当編集者から,「坂本龍一がNHKでやっている『スコラ』みたいな本を,社会学のシリーズで作りたい」という話があって,ともかく書いてみたのが本書です。半分ぐらいは講義ノートをもとにしていますが,それもすでに原型をとどめないほど改変されています。この本もたたき台のように使っていただければと思います。

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『ラーニング・コモンズ――大学図書館の新しいかたち』

加藤信哉,小山憲司 編訳

A5判,302ページ
定価4,095円 (3,900円+税)
ISBN 978-4-326-00037-1
2012年7月発行
勁草書房 刊

ラーニング・コモンズは学生の自主的学習を実現する大学図書館の新たなサービスである。わが国でも大学図書館を中心としてラーニング・コモンズが設置されつつあるが,人的支援によるサービスが十分とはいえない状況である。本書が単なる施設ではないラーニング・コモンズの実像を明確にし,健全な展開をもたらす一助となることを希っている。

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『教養主義者・河合榮治郎』

青木育志 著

A5判,304ページ,並製
定価3,150円 (3,000円+税)
ISBN 978-4-86110-320-9
2012年8月発行
春風社 刊

昭和戦前の教養主義を代表するのは河合榮治郎である。河合編の『学生叢書』(全12巻),河合著の『教養文献解説』『学生に与う』は出版史においても特筆すべきものであった。ともにベストセラーになり,戦後の知的生活論,人生論をリードすることになった。

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『雑誌メディアの文化史――変貌する戦後パラダイム』

吉田則昭,岡田章子 編

四六判,312ページ
定価2,835円 (2,700円+税)
ISBN 978-4-86405-039-5
2012年9月発行
森話社 刊

総合誌,週刊誌,女性誌,青年誌,マンガ誌――戦後の世相や読者の意識を反映し,日本文化を牽引してきた雑誌メディア。その軌跡と変容をたどるとともに,グローバル化・デジタル化時代における今後の研究課題を探る。編者の吉田会員のほか,大澤聡,小林寛人,阪本博志,玉川博章,橋本嘉代ら会員が各々の視点・方法論で執筆。

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『図説 日本のメディア』

藤竹暁 編著 (清田義昭,川井良介執筆)

B6判,304ページ
定価1,260円 (1,200円+税)
ISBN 978-4-14-091196-9
2012年9月発行
NHK出版 刊

本書は,名称こそ異なるが,1980年刊行の『図説 日本のマス・コミュニケーション』の「第6版」といってもよい。これらの本の「出版」の章を,一部を除き清田義昭会員とともに担当してきた。同書は,現在のメディア状況全体を概観できること,豊富な図表が提示されていること,それでいて,比較的廉価な値段などを考えると,「お得感のある」一冊かと思います。(川井良介)

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『韓国における日本文学翻訳の64年』

尹相仁,朴利鎮,韓程善,姜宇源庸,李漢正 著
舘野皙,蔡星慧 訳

A5判,365ページ
定価4,200円 (4,000円+税)
ISBN 978-4-7852-0145-6
2012年10月発行
出版ニュース社 刊

本書は1945年から2009年まで,韓国で出版された日本文学関連の単行本に関する書誌目録と,それに関する分析論文が掲載されている韓国版を翻訳したものである。韓国ではこれまで日本文学翻訳の歴史を総括する学問的な対応は乏しかった。それだけに日本文学が韓国でどのように選択され,読まれてきたかを確認する貴重な研究文献である。また,日本の作家・文学研究者・出版社・メディア,そして一般の文学愛好家などにとっては,興味尽きない贈物になる。

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『文庫はなぜ読まれるのか――文庫の歴史と現在そして近未来』

岩野裕一 著

A5判,158ページ
定価1,890円 (1,800円+税)
ISBN 978-4-902251-22-7
2012年10月発行
出版メディアパル 刊

本書は,わが国出版界の一大特徴でありながら,比較的研究が手薄なジャンルであった「文庫本」について,その120余年にわたる歴史と現状,将来の課題を概観したものである。筆者が編集者として実業之日本社文庫の創刊に立ち会い,ライツ管理業務にも従事するなかで感じた問題意識が本書の根底には流れている。現役編集者にぜひお読みいただきたい。

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『図書館はラビリンス――だから図書館めぐりはやめられない Part2』

内野安彦 著

四六判,186ページ
定価1,575円 (1,500円+税)
ISBN 978-4-88367-220-2
2012年11月発行
樹村房 刊

『だから図書館めぐりはやめられない』(ほおずき書籍)の続編。図書館現場を離れ,大学講師,ラジオパーソナリティー,研修講師等として活動する,自称「図書館界の営業マン」の図書館員と図書館大好き人間に贈る熱いメッセージです。

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